外国人親の氏へ子どもの苗字を変更する手続では、家庭裁判所への申立て、許可の審判、審判確定後の届出、戸籍への反映という流れで進みます。
この記事では、家庭裁判所の手続から市区町村への届出までにどれくらいの期間がかかるのか、また、裁判所へ納める費用、戸籍などの取得費用、専門家へ依頼する場合の費用について解説します。
外国人親の氏への変更にかかる期間
家庭裁判所への申立てから戸籍に反映されるまでは、数か月程度かかることがあります。
期間の中心になるのは家庭裁判所の審理です。許可の審判が確定した後は、市区町村へ届出を行い、届出が受理されると戸籍に変更後の氏が反映されます。
家庭裁判所の審理にかかる期間
家庭裁判所への申立てから許可の審判が出るまでは、1か月半から2か月半程度かかります。ただし、実際の期間は管轄する家庭裁判所によって異なり、長いところでは3か月以上かかることもあります。
裁判所の混雑状況によっては、裁判所の受付から審理に着手するまでに、1か月以上かかることも珍しくありません。そのため、変更後の戸籍を使う手続などに期限がある場合は、余裕をもって準備を進めることをお勧めします。
また、戸籍の父母欄に記載された氏以外への変更を希望する場合は、提出資料や申立ての理由について、より慎重に審理される傾向があります。そのため、事案によっては通常よりも期間を要することがあります。
許可後の届出と戸籍反映にかかる期間
家庭裁判所で許可の審判が出ても、その時点ですぐに市区町村へ届出ができるわけではありません。外国人父母の氏への変更を届け出るには、許可の審判書のほかに、審判が確定したことを証明する確定証明書が必要になります。
確定証明書は、許可の審判書を受け取ってから2週間が経過した後に取得できるようになります。そのため、審判書を受け取ってから確定証明書を取得するまで、少なくとも2週間以上かかります。
確定証明書を取得した後は、市区町村へ外国人父母の氏への変更届を提出します。届出が受理されてから戸籍に反映されるまでは、通常1週間程度かかります。本籍地と届出地が異なる場合などは、2週間以上かかることもあります。
外国人親の氏への変更にかかる費用
費用としては、家庭裁判所へ納める費用、戸籍などの証明書の取得費用、裁判所への交通費や通信費、市区町村への届出後の戸籍や住民票などの取得費用などがかかります。
自分で手続をする場合は実費が中心になりますが、申立書の作成などを専門家へ依頼する場合は、別途報酬が発生します。
家庭裁判所へ納める費用
外国人親の氏への変更許可申立てをするときは、家庭裁判所へ収入印紙と郵便切手を納めます。収入印紙は800円です。
郵便切手は、家庭裁判所の連絡に使われる郵便物の費用です。必要な金額や切手の内訳は各家庭裁判所によって異なりますが、おおよそ1,600円から2,500円程度です。詳細は各家庭裁判所の手続き案内のページから確認することができます。
また、郵便切手ではなく、郵便料を電子納付することもできます。電子納付を利用する場合は、裁判所の保管金の電子納付に関する案内や各裁判所の案内を確認してください。
戸籍などの取得費用
申立てにあたっては、戸籍全部事項証明書などの証明書を取得する必要があります。事案によっては、住民票や戸籍の附票などの提出を求められることもあります。
戸籍全部事項証明書の手数料は1通450円です。住民票や戸籍の附票の手数料は市区町村によって異なりますが、200円から500円程度のことが多いです。
本籍地や住所地が遠方にある場合は、郵送で証明書を取得することもできます。郵送請求をする場合は、証明書の手数料のほか、定額小為替の手数料、返信用封筒、郵送料などの費用がかかります。
また、必要に応じて、その他の証明書や外国証明書などの取得費用がかかることがあります。
手続が終わった後も、変更内容が反映されたことを確認するため、または名義変更の手続のため、戸籍全部事項証明書や住民票などを取得する費用がかかることがあります。
専門家へ依頼する場合の費用
申立書の作成、必要書類の確認、家庭裁判所からの照会への対応などを専門家へ依頼する場合は、実費とは別に報酬が発生します。
専門家へ依頼する場合の費用は、事案の内容や依頼する業務の範囲によって異なります。
当事務所の報酬については、「改名手続、改姓手続、戸籍訂正手続等をご依頼いただいた時の費用について」をご確認ください。
まとめ
家庭裁判所への申立てから戸籍への反映までは、一般的には2か月から3か月程度かかります。裁判所の混雑状況や事案の内容によっては、それ以上の期間を要することもあります。
自分で手続をする場合に必要となる費用は、収入印紙代、郵便切手代、戸籍や住民票などの取得費用が中心です。必要に応じて、その他の証明書などの取得費用がかかることもあります。
申立書の作成や必要書類の確認に不安がある場合や、外国人親の戸籍上の氏以外の氏へ変更を希望する場合などは、専門家への相談も検討するとよいでしょう。