家庭裁判所で「子の氏の変更(子の入籍)」を進めるにあたり、まず気になるのが費用と期間でしょう。費用は基本的に実費が中心で、大きな例外は多くありません。一方、期間は手続の流れ自体は一定でも、各家庭裁判所の事務処理(照会や面談の要否など)で前後します。この記事では、申立てから許可、入籍届、戸籍反映までの目安を整理します。
手続の流れ(申立て〜許可後の入籍届まで)を先に確認したい方は、「子供の名字の変更の手続き」もあわせてご覧ください。
子の氏の変更(子の入籍)にかかる費用の目安
手続を始める前に、まず「実費として何が必要か」「依頼すると報酬はいくらか」を整理しておくと見通しが立てやすくなります。
子の氏の変更(子の入籍)にかかる費用は、家庭裁判所に納める手数料や戸籍等の証明書代といった実費が中心です。弁護士や司法書士などの専門家に依頼する場合は、これらに加えて報酬がかかります。ここでは、費用の内訳を項目ごとに整理します。
家庭裁判所に納める費用
子の氏の変更(子の入籍)許可の申立てでは、手数料として収入印紙と、裁判所からの連絡用切手を納めます。
- 収入印紙(申立て手数料):800円(全国共通)
- 連絡用切手:110円〜550円(家庭裁判所により指定額が異なります)
- 東京家庭裁判所の場合:330円(110円切手3枚)
連絡用切手は、照会書類や許可書類の送付など、裁判所の事務連絡に使用されるため、指定額が家庭裁判所ごとに異なります。申立書類に同封する形式が一般的なので、申立て前に管轄の家庭裁判所の案内や窓口で確認しておくと確実です。
切手ではなく、Pay-easy等で納付することも可能ですが、1,000円程度に設定されていることが多いです。
戸籍の取得にかかる費用
申立てにあたっては、子どもと親の現在の戸籍(全部事項証明書)の添付が必須です。状況によっては、離婚や転籍などの経過を確認するために、過去の戸籍までさかのぼって取得することがあります。
現在の戸籍(全部事項証明書)の発行手数料は、1通450円なので、父母の離婚直後など必要な戸籍が少ない場合でも、少なくとも900円の戸籍の発行手数料が必要です。
親の転籍、結婚、養子縁組などの戸籍の異動や、子ども側に戸籍の異動がある場合は、揃えなければならない戸籍が増えることがあります。
特に、親子の戸籍が別になった後、長期間経過している場合は、必要な戸籍が多くなることが多いので、別戸籍となった後の戸籍を広域交付の手続きでまとめて請求するのも、良い方法です。
専門家に依頼する場合の費用
弁護士や司法書士などの専門家に依頼する場合は、裁判所費用や戸籍の発行手数料などの実費に加えて、報酬がかかります。
報酬額は、依頼する範囲(戸籍収集、申立書の作成、裁判所とのやり取り等)や事案の内容によって異なります。
当事務所の報酬の目安と業務範囲は、後記「当事務所にご依頼いただく場合の報酬」で説明します。
期間の目安|申立てから戸籍反映まで
子の氏の変更(子の入籍)にかかる期間は、手続の流れ自体は概ね一定ですが、家庭裁判所の運用により前後します。ここでは、申立てから許可、その後の入籍届と戸籍反映までを工程ごとに分けて、目安を整理します。
家庭裁判所の手続にかかる期間
家庭裁判所に申立てをしてから許可が出るまでの期間は、事案の内容と家庭裁判所の運用により前後します。
たとえば、子どもが未成年で、離婚等により親の氏が変わった直後の場合は、1週間程度で許可されることが多いです。裁判所によっては、申立てたその日に許可の審判書を受け取れるケースもあります。
一方で、子どもが成人している場合や、過去に同種の手続をしている場合などは、許可までに一定の時間を要することがあります。状況によっては、2か月以上かかることや、面談が設けられることもあります。
入籍届の提出と反映にかかる期間
家庭裁判所の許可を得た後は、市区町村の戸籍窓口へ入籍届を提出します。届出が受理されると、住民票はその場で新しくできることが多く、戸籍は1〜3週間程度で反映されるケースが一般的です。
また、父又は母の本籍地、子の本籍地、住民票のある市区町村がすべて別であると、処理に通常より時間を要することがあります。
全体としては、家庭裁判所へ申立てをしてから戸籍が新しくなるまで、概ね1か月程度を目安として考えるとよいでしょう(事案や裁判所の運用により前後します)。
入籍届の書き方や添付書類、提出先などの実務は、「子の入籍届の作成」で詳しく説明しています。
期間が前後する主な要因
期間に幅が出る主な理由は、家庭裁判所側の事務処理の進め方や、事案ごとの確認の要否が異なるためです。許可後の入籍届についても、市区町村の処理状況や、本籍地・住民票所在地の組み合わせによって反映までの時間が前後することがあります。
そのため、手続全体の見通しを立てる際は、「家庭裁判所で許可が出るまで」と「入籍届の提出後に戸籍へ反映されるまで」を分けて考えると整理しやすくなります。
当事務所にご依頼いただく場合の報酬
当事務所にご依頼いただく場合の報酬の目安は以下のとおりです。なお、収入印紙・切手代・戸籍の発行手数料などの実費は別途かかります。
報酬の目安
- 手続報酬:33,000円
- 二人目以降のお子様:1人につき11,000円を加算
- 着手金:66,000円
- 成功報酬:44,000円〜(難易度によります)
子どもが成人している場合でも、状況が簡単なときは報酬を割り引くことがあります。
報酬に含まれる業務範囲
当事務所の報酬に含まれる主な業務は、以下のとおりです(事案に応じて必要な範囲を整理します)。
- 戸籍関係の確認と、必要書類のご案内
- 申立書類一式の作成代行(申立書・事情説明の整理等)
- 家庭裁判所への申立書の提出代行・流れのご案内
- 家庭裁判所からの照会があった場合の対応方針の整理
- 許可後の入籍届提出に関するご案内(届出先・添付書類等)
市区町村への届出そのものの提出代行や、裁判所の判断に関与する業務(結果の保証等)はできません。具体的な対応内容は、ご相談時に事案に応じてご説明します。
手続のご相談は、お問い合わせフォームからご連絡ください。
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