性同一性障害・トランスジェンダーを理由に戸籍上の名前を変更する手続

トランスジェンダーの方の改名について

トランスジェンダーの方の改名手続は、性同一性の診断書があるかどうかで、難易度が変わってきます。

診断書がある場合は、他の理由に比べて簡単に名前の変更許可を受けることができます。しかし、診断書がない場合は、ご自身がトランスジェンダーであることを説明する資料を集めることからはじめます。

また最近の傾向として、診断書のある方でも容易に許可を得られないケースが増えています。

診断書以外にも、診療記録やホルモン投薬の履歴等の提出を求められたり、外科的手術の予定等を確認されることもあります。

診断書のある方

手続の準備

希望の名前の使用が分かる資料、性同一性障害の診断書をご用意下さい。

名前の使用実績は、長期間である必要はありませんが、一度変更してしまうと同じ理由で変えることはできないので、後悔しないよう決めてください。

家庭裁判所への申立

家庭裁判所に提出する申立書、戸籍等の証明書、診断書、名前の使用が分かる資料を準備します。申立書の提出は、司法書士が家庭裁判所に持参するようにしています。

家庭裁判所に申立書を提出した後、1ヶ月後程度で家庭裁判所で面談があります。

面談後、裁判所が許可の諾否を判断して、その旨の審判書を受け取ります。

許可後

許可が得られたら、裁判所の審判書と戸籍の変更届を市区町村の戸籍の窓口に提出します。

2週間程度で、戸籍と住民票の記載の変更が完了するので、変更後の戸籍をもって、年金や健康保険、免許証等の身分証明書、銀行口座や生命保険契約等の名義を変更します。

費用と報酬

ご依頼時にいただくもの

  • 着手金:55,000円
  • 裁判所の実費:1,300円程度
  • 戸籍代等の証明書代:450円~

許可を得た時にいただくもの

  • 成功報酬:33,000円

診断書のない方

手続の準備、申立

手続の流れとしては、診断書のある方とほぼ同じです。しかし、診断書の代わりになる説明資料を集めることになります。

また、トランスジェンダーであることの理由とは、別に通称を名乗っていることを理由にして、名の変更の許可を得る事は可能です。

通称を名乗っていることを理由にする場合は、「通称名を長年名乗っていることを理由に改名する手続」もご覧ください。

具体的な資料は、個別のケースに応じて違いますので、ご相談下さい。

費用と報酬

ご依頼時にいただくもの

  • 着手金:55,000円
  • 裁判所の実費:1,300円程度
  • 戸籍代等の証明書代:450円~

許可を得た時にいただくもの

  • 成功報酬:55,000円

裁判所の収入印紙代と切手代は、他の理由による改名と同額です。

手続のご相談

名の変更手続に関しての一般的な内容は、「名の変更許可(改名)のご相談」もご覧ください。

手続に関するご相談は、下のボタンをクリック又はタップして、お問い合わせフォームから、お問い合わせください。

問い合わせをする